●;藤原和博氏の「キャリア教育」論

●;杉並区立和田中校長・藤原和博氏の「キャリア教育論」…キャリア教育の本質は《世の中のあらゆることの統合にある》と、その講演概要リクルート出身で「よのなか科」の提唱者でもある民間出身の校長…03年就任以来、5000人の見学者だそうだが。「学校経営を教職員だけで行う時代は終わった。地域や保護者も経営パートナーに巻き込んで、共同責任で行かなければいずれ行き詰まる」と。

●;教育訓練給付金、減額へ

●;「教育訓練給付金」が減額というニュース
雇用保険料」を財源として雇用不安期(98年〜)に作られたこの制度も「助成率見直し」とか。おりしも同じ財源による「雇用能力・開発機構」が作った「しごと館」(京都)も休館とか。役に立たない「講座」をでっち上げ、受講者の望みをそそりつつ、儲けた《よからぬヤツ》もいたみたい。

●;新卒の採用コスト…あるブログから

●;「辛口カウンセラーの就活ぶったきり!」というブログ記事からのお喋り。
・採用には膨大な費用と手間がかかるらしい。むろん、企業規模によってだろうが、バブル期には新卒採用1人につき100万と聞いた。今は、当然違っているのだろう。
「辛口カウンセラー氏」が聞いた話として、500万/400万/300万という数字を挙げている。今から3年前、ある会社で採用を担当していた頃、一般的な企業が新卒ひとり当たりにかけた金額の相場だそうだ。金額は上から旧帝国大学系卒、および早慶レベルその他国立大、および関関同立から日東駒専あたりまでのレベル上記以外のレベルとなっている。

●;人材紹介会社のサービス低下?

●;「この求人企業はどうてすか?私も詳しくは知らないのですが。上場企業ではありますし…」と、転職希望者に言うだけの?「キャリア・コンサルタント」も。人材紹介会社のサービス(レベル)が低下?期待しにくいのでは?と、登録者〜採用企業側に思われてしまう例も。そのスケッチ報告
●;一方、新卒市場の受け入れ先、経団連傘下企業2000社の「採用に関するアンケート調査
1)3年連続して採用人数増加
2)「売り手市場」との回答が大幅増
3)通年採用などの多様な採用形態・手法が定着
4)採用選考時に最重視要素は、3年連続「コミュニケーション能力」とか。

●;格差から希望学へと玄田有史氏

●;「ニート」とネーミングした玄田有史氏が「連合総研」のレポートで語っているのは「希望学」。

希望学の調査からは、希望の形成には人と人とのつながりが重要なことが明らかにされつつある。希望を持って行動している人には、豊かな友人・知人関係が形成されていることがアンケートからは示されている(詳細は「希望学」(中公新書ラクレ、2006年))。変わり行く社会環境のなか、人と人とのつながりをどのように再構築していくか。格差や貧困の問題にファイトしていくため、労働組合も、個人も、そして社会も、改めてこの本質的な問いに取り組んでいかなければならないときが来ている。

●;なんか、ニュースショーのコメンテーターが呟きそうな差し障りのない(あたりまえの)「発言」だなぁ。

●;採用コンサルティング会社の見解

●;採用支援会社の営業部長氏から「最近の新卒学生の傾向」を聞いた。また「企画/広報/国際の3K志望が多い」という説もどこかで知ったが、10年も20年前もあった話。そんな単純すぎる風説は、どこかしら「今どきの若い者は〜」といった見下し見解で「あぁ、そうかね」といった印象しかもたず、通り過ぎてしまう。
一方、06年新卒就職戦線は「楽だった」というアンケート調査結果が情報化-流通されているが、「就職氷河期」との落差が強調されているだけで、生身の学生の志望動機までを推測・想像させるには至っていない。また、思い半ばにして挫折(退社→第二新卒として転職)する学生の位相に届かぬ「人事部」(あるいはキャリア・コンサルタント〜)からの情報も陰か薄くなる。
採用コンサルティング会社の(株)エドベックのコラムでの見解に「フムフム」と頷く。「新卒学生の志望軸と採用競合」というページを(一部割愛して)引用する。

新卒学生は、どのような志望軸を持ち、どのような企業を志望するか?
同社の過去15年間の「学生就職活動情報」のヒアリング結果から、頻出する「志望軸と採用競合の組み合わせ」をパターン化した「採用ポジション診断ツール」を作成したという。
その結果、電機メーカー、広告代理店志望といった各業界一本の志望パターンを除き、概ね17パターンに分類。17例から3つの志望軸とその軸を持つ学生が志望しがちな企業・業界(=採用競合となる企業群)のパターンを紹介している。
① 「社会貢献軸」…「社会の役に立ちたい」志向
  <この軸を持つ学生が志望しがちな企業・業界の組み合わせ>
 …「人の命を支えたい」:製薬メーカー、生命保険会社
 …「広く大きく支えたい(インフラ系)」:石油、電力、ガス、鉄道
 …「広く大きく支えたい(国)」:政府系金融、国家一種
 …「途上国に貢献(国際貢献)」:JICA、JETRO、プラントメーカー、総合商社
 …「草の根で貢献したい」:NGO
②「自律的自己実現軸」…「自分で将来を切り開き、成長していきたい」志向⇒将来的に起業を考えているケースも多い
 【自己実現軸を持つ学生が志望しがちな企業・業界の組み合わせ】
 …総合商社/大手広告/外資コンサル/べンチャー誌/リクルート(※人材業界全般ではない)/野村證券(※証券会社全てではない)
③【ライフスタイル軸】…「衣・食・住」中心の「生活(ライフスタイル)」に関わる」志向(女性に多い)。
  <この軸を持つ学生が志望しがちな企業・業界の組み合わせ>
  …食品(メーカー/商社/外食産業/アパレル(メーカー、百貨店、小売)/ハウスメーカー(インテリア・雑貨)」の   志望組み合わせがある。
●;総合商社志望でも、国際貢献軸での志望学生と、自立的自己実現軸の志望学生とでは、企業選びの視点が違っていて併願企業も異なる。さらに商社の何に魅力を感じているのかのポイントも異なる。「志望軸と採用競合」の組み合わせのパターンを認識すると「学生の志望軸と採用競合」が分かり、逆に採用競合からその学生の志望軸を推察できる、と。